みなさん、スペインからこんにちは。
パリでは3日間の喪に服す期間を終え、観光施設やレストランが徐々に再開し始めています。フランスでは今年2度目の同時多発テロが起こり、4年前の2011年列車爆発テロがマドリードであったスペインも人ごとではないと警戒を高めています。
いまフランスのツイッターでトレンディングになっているハッシュタグがあります。「みんなビストロへ」という意味の#TousAuBistrotです。
みんなビストロへ行って元気になろう。
こんな時だから、街へ出かけよう。
「LeFooding」というレストランガイドの代表Alexandre Cammas(@LeFooding)さんが考案しました。
事件があった場所の一つは、パリ市内のカンボジア料理店であったため、本来ならばレストランで食事をすること、外へ出ることさえも怖いと感じるのがごく普通だと思いますが、平和的なイニシアティブで「テロには屈しない」という運動として、パリのレストランやバーへ行って外食産業をサポートしよう、街をもう一度明るくしようというメッセージが込められています。
「みんなが家にこもっていては、パリはパリではない。レストランやバー、コンサートホールなどで楽しむ人がいてこそパリだ」とAlexandre Cammasさん。
11月17日夜9時には1分間の黙祷も呼びかけていて、ヨーロッパではイギリス、スペインなどのレストランで「私たちも参加します」とサポートの声がツイッターに投稿されています。
また、今週末は、#Jesuisenterrasse(私はテラスにいますという意味)というハッシュタグで、パリのレストランやバーへ行って写真やメッセージを投稿しようという運動もあります。
テロ後フランスによるシリア空爆が連日続いています。
フランス国内外で犠牲者の友人、家族を含めたくさんの人が感じている憎しみ、恐怖、悲しみをデモや暴力で表すのではなくて、レストランやバーという公共の場所でそれぞれが感じている思いを語り合い共有してもっと強くなっていこうと一般市民が世界へ発信しています。
こんな時でも、だからこそ、人生を謳歌する、しようというフランスらしい呼びかけです。