<随時更新中>ピアス病菌はオリーブのエボラ!?イタリアのオリーブ産業の危機に対してEU連合の対応は?

イタリア南部のプーリア州(Puglia)でオリーブの木の病気が広がっているニュースはもう日本でも各メディアを通して報道されています。EU連合の対応に関して新しいニュースが入ってきたので、レポートです。

puglia-map

■ピアス病菌(Xf=Xylella fastidiosa)とは? ピアス病菌と呼ばれる細菌に感染すると水を吸い上げることができず、オリーブの木は枯れてしまいます。このような被害は、2年ほど前から始まり、イタリア南部でオリーブオイルの生産量の多いプーリア州にて大きな被害が出ています。1番被害の多い県はLecce県で、面積の10%の100万本の木が感染。被害の出ているそう面積は20万ヘクタール。イタリア政府はこれに対して、今年の2月に非常事態を宣言。その後感染した木を焼き払い取り除く処置を試みましたが、農家の強い反対によりあまり進んでいない様子だとNHKニュースでは報道されています。

※1万ヘクタールは東京ディズニーランドの約150倍の面積です。

■フランス&スペインの対応 隣国のフランス・パリのRungis市場にてピアス病菌が発見されたことに伴い、4月の初めにフランスではプーリア産植物の輸入制限を行い様子を見ています。ピアス病菌はオランダを通して中南米から海を越えてフランスに入ったといわれており、隣国のスペインも警戒が必要です。スペイン・コルドバでは2月にピアス病菌対策の学会が行われ、「他の植物を通してスペインに入ってくる可能性は高い」と発表されました。ピアス病菌は地中海の天候でも育つことが可能で、内陸よりも海岸都市に繁殖する特徴があります。スペインでは特にアンダルシア地方のウエルバ、カディス、セビリア南部、アルメリアが特に危険性が高く、内陸のコルドバ、ハエン、トレドは可能性が低いということでした。欧州委員会が下記の対応法を発表するまでスペイン政府は公式には自国でピアス病菌が発見された場合の対処法について慎重でした。

コルドバで行われた学会の様子

■4月28日に発表された欧州委員会のピアス病菌感染防止の対策案 EU連合に加盟する28ヶ国はオリーブのピアス病菌被害に対して新しい感染防止の対応法を発表しました。(英文リンクはこちら→Plant Health: Member States endorse reinforced measures at EU level to prevent the spread of Xylella Fastidiosa

主な内容としては、ピアス病菌に感染したプーリア州(Puglia)の木の伐採、Brindisi県とTaranto県の周り20キロ以内の地域の感染した木の伐採、感染している木の100メートル以内の植物に関しては感染しているかどうかの検査、Lecce県の感染した木についても拡散防止処置を施し、欧州連合内での感染している可能性のある植物の輸入と輸送の厳重なチェック、ホンドュラスとコスタリカ産のコーヒー(フランスに輸入されたコーヒー豆で感染が発見されたことから)の輸入禁止などが決定しました。

スペインでオリーブオイル産業は世界で第一の生産量を誇り、スペインの経済力とも言える重要な産業です。このため、スペイン政府やヨーロッパ連合が今後この被害に関してさらにどのような対策をとっていくか気になります。一日も早く、イタリア国内での被害が最小限でおさまるように上記の発表された対応法が確実に行われること、スペイン国内では感染が始まらないように切実に願っています。

豆知識:EU連合加盟国は世界のオリーブオイルの73パーセントを生産、67パーセントを消費しています。

ニュース原文: http://www.oliveoiltimes.com/olive-oil-making-and-milling/destructive-bacteria-detected-in-france/47317 http://www.oliveoiltimes.com/olive-oil-making-and-milling/eu-approves-measures-to-combat-xf/47416 http://www.olipe.com/blogwp/el-olivar-andaluz-en-alerta-por-la-bacteria-xylella-fastidiosa-procedente-del-sur-de-italia/ phys.org/news/2015-03-italian-olive-tree-disease-stumps.html#inlRlv

2015年5月6日にブログ掲載記事

以下オリーブに関するピアス病菌対策に関する情報を随時更新していきます。

2015年9月1日のOLIMARCAの記事リンクによると、8月28日欧州連合の加盟国が集まり、ピアス病菌によるオリーブ被害の現在の状況と今後の対策法に関して議論し、今後はイタリア、フランス、スペインだけでなく欧州連合加盟国全体で対策を強化する必要性があると発表しました。9月15日までに今後の被害想定や対策案に関して詳しい調査を提出することが決まりました。
概要は次の通り。
イタリアは現在の時点で新しい対策プランの発表日程は未定と発言。また、レッチェのピアス病感染地域の回りであらたにオリーブの木7本が感染していることが判明しましたが、まだ伐採には取りかかれていないと発表。
7月末にフランスのコルシカ島の観葉植物で検出された細菌は、イタリアのオリーブに被害を及ばせているピアス病菌とは異なる種類の菌だったと発表しました。発生の数は56例に増加しており、133個の試験で陽性判定されていることを確認しました。このバクテリアが見つかったのは、Poligala myrtifolia(ポリガラ・ミルティフォリア)と、Spartium junceum(レダマ)でした。フランスでは引き続き、イタリアからの特定植物の輸入禁止するうえ、国内の指定地域内での特定植物の移動も禁止すると伝えました。
ピアス病菌はオリーブのエボラともいわれている菌で、他の植物にも感染する可能性があり、今後被害が拡大しないような対策と警戒が必要です。

9月4日スペインテレビAgrosferaより
http://www.rtve.es/alacarta/videos/agrosfera/agr-primer-plano-xylella/3076845/
スペイン政府農産衛生局(Sanidad de la Produccion Agraria)のValetin Almansa局長によるインタビューも含めた動画です。イタリアから他の欧州諸国へピアス病菌が広がらないように、欧州委員会はおよそ100万ユーロをピアス病菌対策に向けて当てると予算を発表。イタリア国内でも1300万ユーロの予算額を発表。

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